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甲斐 健師; 佐藤 達彦
no journal, ,
PHITSのような汎用放射線輸送計算コードを放射線被ばくによる生体影響の解明を目的とした研究へ適用する場合、臓器サイズにおける付与エネルギー(線量)の評価に加えて、DNAサイズ(ナノスケール)の空間領域で誘発される放射線作用を正確に模擬することも重要となる。その中で、放射線によるエネルギー付与後に生じる化学反応過程で重要となる低エネルギー2次電子による放射線作用については、未解明となっている要素が多くある。そこで、PHITSで1keV未満の低エネルギー電子の飛跡構造を計算できる機能を開発し、ナノスケールの任意の体系・様々な物質における低エネルギー電子の挙動計算を可能にした。本計算機能は、2017年6月に配布したPHITS ver.2.93以降に実装されており、放射線化学への適用やDNA損傷の推定等に適用することが期待される。また、様々な物質に対する適用を高精度化するため、必要な電子衝突断面積データの整備を進める予定である。